2014年01月19日(日)
ずいぶん古い話ですが、
我が家に「マンガのかきかた」の本がありました。
その中で、マンガの神様・手塚治虫先生も
講義しておられまして、(もったいなや~)
マンガ講座といえば
「枠線の引き方」やら「ペンの選び方」やら
漫画家を目指す第一歩といった記事が多いものなのに、
手塚治虫先生は「道具は紙と鉛筆だけで十分」
とのことでした。
その言葉通りの内容だったので、
記憶をたよりに記事にして投稿してみます。
「マンガは誰にでも書けます」
これはどのマンガ講座でも先頭に必ずある文句で、
そのあと、
「そんなこと言ったって~」
とぼやきたくなるようなワザの伝授に移っていくんですが、
手塚先生は
「絵が描けなくても、漫画はかけます
だって、漫画は絵じゃなくて、図だから」 とのこと。
「もし、どこか知らない場所に行くとして、
『門をくぐって正面の大きな建物を右に入って・・・ 』
と言葉で表現されるとよくわからないでしょう?
でも、図にすれば一目でわかる。
そして 誰だって図はかける。
それでいいんです。」
おおっ、そうだったのか!
「小さなお子さんがいらっしゃるお母さんは、ぜひ
簡単なマンガを描いてあげてください。
どんな出来上がりでも、お子さんはきっと喜びます」
でも~、それが何なんだか
わかるようにも描けないから・・・・
とつぶやくであろう読者に向けて、
「バスが描けなかったら、長四角の下にマルをならべれば
いいんです」
「人物や背景が描けないなら
マルに直線で 矢印で「おかあさん」 「ボク」としていればいいんです。
「まんがは 図 である」
ずっと昔に読んだ本の 手塚先生の
この御言葉に
どんなに助けてもらったか わかりません。
いいんだもん。
絵が描けなくても、漫画かいていいって
マンガの神様が許可してくれたんだもん。
マンガは図なんだから
へったくそがブログで公開しても
誰も文句言っちゃいけないんだもん。(そうだろうか?)
以前 記事にした
「作品は必ず最後まで描きましょう」という教えも
この本だったと記憶してます。
その他にもいろいろおっしゃっていましたが、
残念ながら、覚えていません。
最後に手塚治虫先生に向けて、
「マンガとは何ですか?」
という質問がされておりまして、
「風刺ですよ」 とのお答えでした。
しろくまはその時、社会の教科書に載っている
「教会と貴族と王室に搾取される農民」の風刺画を思い出したんですが、
本当のところ、
手塚先生が何をおっしゃりたかったのか、
今でも考えることがあります。